会社員、最強か。
コロナ禍で、ずっとそう感じている。
(業種や業態によって差が大きいことは知っているので、あくまでも一般論としての会社員、です)
例えば、今までは毎朝、満員電車で会社に通っていた。終電の時間が迫るまで、社内とか社外のお付き合いにお付き合いしなければならなかった。
でも、今は違う。リモートが正義で通勤は悪だ。上司や取引先との宴会もないし、時間の無駄だと思う付き合いを断る合理的かつ社会的な理由もできた。
報酬制度は能力主義に傾きつつあって、それが会社員の長期的な不安要素にはなっているのだけれど、そうはいっても終身雇用の年功序列はちゃっかりあって、しかも労組が強いからベースアップもあって、その率は、当面のインフレ率よりも大きい。
それに加えて、サラリーマン向けの減税政策もつく。給料は変わらず、全員一律の給付金ももらえる。ちなみに、コロナ禍だけど株価が30年ぶりくらいの高値で、ビットコインも高値更新中で、投資用不動産の価格も超絶高い。そりゃ、そうだろう。だって、給料が減らず、かつ国から給付金が出るのだから、余ったお金はリスクマネー(投資資金)になるさ。
とか、いろんなことを考えて、あらためて組織に属することの価値が浮き彫りになったのが今だと思う。
きついのは経営者だろう。経営側から見ると、社員の雇用はサブスクに近い。つまり、給料という定額費用で一定のリターンが見込めるし、労働力の効率と能力は基本的にアップデートされる。その恩恵を受けるのが資本主義の原点だとすれば、それが根幹から揺らぐ。
サブスク視点で言うと、技術(リモート環境とか)が向上するほど利用料は安くなるのが当たり前である。
しかし、雇用に関してはそうはならない。むしろ高くなるのが現状である。
私は雇用者と従業員が両方わかる弱小個人事業者だから、現状は圧倒的に被雇用者である会社員が強いんだろうなあ、とか思いながら世の中を見ている。
会社員、羨ましいなあ。
そう感じつつ、会社員向きではない自分の性格を悔やんだりしている。 |